「慈愛」と「敬愛」 (161124)

親愛なるみなさん、おはようございます。今日もツイてます。

今週の倫理より
———————————————————-
今月のテーマのように「○○と△△」に相対する言葉を入れると
したら何が思い浮かびますか。「夫と妻」「投手と捕手」「作家
と編集者」など、様々考えられるでしょう。今週はある「弟子と
親方」の関係から、二者の心の向き合い方にスポットを当てます。

木工職人のAさん。高校卒業後、地元で評判だった親方のもとに
弟子入りしました。その親方は昔気質の職人で、「仕事は見て盗
んで覚えるものだ」が口癖でした。しかし、最初は失敗ばかりで
す。親方に叱られるたびに、なぜ仕事を教えてくれないのだろう
と、不満に思っていました。

数年が過ぎたある日のこと、親方のもとに急な仕事が飛び込んで
来ました。お得意様からの依頼で、家具の引き出しが壊れ、困っ
ているとのことでした。

「もう一人で出来るだろう。行ってこい!」と、出張修理を命じ
られたAさん。突然のことに驚きましたが、急いでお得意様のお
宅に向かいました。頼りになるのは、仕事の合間にとったメモだ
けです。それは、ノート数冊分に及んでいました。

ノートを見ながら修理をしていると、お客様から「懐かしいね。
あなたの親方も、新人の時はノートを見ながら仕事をしていたよ」
と声をかけられたのです。「親方も同じだった」という言葉に自
信が出てきたAさん。一人での修理を終えることができました。

数日後、そのお客様から別の家具の注文が入りました。Aさんは
親方に命じられ、再びお客様の家に向かいました。

注文内容は椅子二脚の製作依頼です。デザインや素材、背もたれ
に使う生地の好みなどを聞きながら、「実はね…」と、Aさんは
意外な話を聞いたのです。

「あなたが引き出しを直してくれた後、親方が訪ねてきたの。弟
子の仕事ぶりが気になるみたいで、入念に調べていたわ。あなた
の一所懸命な仕事ぶりを話したら、親方はすごく喜んでいたわよ」

〈厳しいばかりではなく、常に自分を見てくれていたのだ〉と親
方の真情を知り、Aさんの胸に込み上げるものがありました。

会社に戻り、注文内容を報告すると、親方は「うん」と無愛想に
頷くだけです。しかし、Aさんに不満はありませんでした。心の
中では、親方を尊敬する気持ちが以前より強くなっていたのです。

椅子の製作はAさんに一任されました。親方にアドバイスをもら
いながら、数カ月を経て完成した二脚の椅子は、お客様から大好
評を得ました。その後、同じ椅子をあるコンテストに出品したと
ころ、なんと金賞を受賞したのです。

Aさんが親方から会社を引き継いだ現在でも、この椅子は主力商
品として、手作り家具の良さを伝える役割を果たしています。

この二人の間に流れているのは、親方から弟子への「慈愛」と、
弟子から親方に向かう「敬愛」です。これら二つが相関し、ぴっ
たりと重なりあった時に、予想を超える大きな成果が生まれるこ
とを教えてくれる話です。
———————————————————-

「慈愛」と「敬愛」。親子関係にも相通じるものがありますね。


 

ページの先頭へページの先頭へ
株式会社ドゥアイネット
は、iOS/AndroidのARアプリ開発とWebシステム開発を中心としたIT関連サービスを提供しているシステム開発会社です。