健康とは、健体(すこやかな体)と康心(やすらかな心)のこと(130729)

親愛なるみなさん、おはようございます。今日もツイてます。

「大哲学者カント誕生秘話」『致知』2008年1月号特集「健
体康心」総リードより

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ドイツの哲学者カントは、馬の蹄鉄(ていてつ)屋の子に生まれ
た。生まれつきのくる病であった。

背中に瘤があり、乳と乳の間は僅か二インチ半、脈拍は絶えず百
二十~百三十、喘息で、いつも苦しげに喘いでいた。

ある時、町に巡回医師がやってきた。少しでも苦しみを和らげら
れたら、と父はカントを連れて診せに行った。

診てもらってもどうにもならないことは、カント自身も分かって
いた。そんなカントの顔を見ながら、医師は言った。その言葉が
カントを大哲学者にするきっかけとなったのである。

「気の毒だな、あなたは。しかし、気の毒だと思うのは、体を見
ただけのことだよ。考えてごらん。体はなるほど気の毒だ。それ
は見れば分かる。

だがあなたは、心はどうでもないだろう。心までもせむしで息が
苦しいなら別だが、あなたの心はどうでもないだろう。苦しい辛
いと言ったところで、この苦しい辛いが治るものじゃない。

あなたが苦しい辛いと言えば、おっかさんだっておとっつぁんだ
ってやはり苦しい、辛いわね。

言っても言わなくても、何にもならない。言えば言うほど、みん
なが余計苦しくなるだろ。

苦しい辛いと言うその口で、心の丈夫なことを喜びと感謝に考え
ればいい。

体はともかく、丈夫な心のお陰であなたは死なずに生きているじ
ゃないか。死なずに生きているのは丈夫な心のお陰なんだから、
それを喜びと感謝に変えていったらどうだね。

そうしてごらん。私の言ったことが分かったろ。それが分からな
ければ、あなたの不幸だ。これだけがあなたを診察した私の、あ
なたに与える診断の言葉だ。

分かったかい。薬は要りません。お帰り」

カントは医師に言われた言葉を考えた。

「心は患っていない、それを喜びと感謝に変えろ、とあの医師は
言ったが、俺はいままで、喜んだことも感謝したことも一遍もな
い。それを言えというんだから、言ってみよう。そして、心と体
とどっちが本当の自分なのかを考えてみよう。それが分かっただ
けでも、世の中のために少しはいいことになりはしないか」

大哲学者の誕生秘話である

(宇野千代著『天風先生座談』より)。

健康とは、健体(すこやかな体)と康心(やすらかな心)のこと
である。体を健やかに保つこと。それは天地から体を与えられた
人間の務めである。

そしてそれ以上に大事なのが、心を康らかに保つことだ。体が丈
夫でも心が康らかでなかったら、健康とはいえない。いや、たと
え体が病弱でも心が康らかなら、生命は健やかである。

これは人間個々から小さな組織、国家まで、あらゆる生命体にい
えることであろう。

カントの逸話は私たちにそのことを教えている。
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今日も健体康心。朗らかに喜んで進んで働きましょう。


 

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