時代はいつも魅力的な言葉から始まる(131208)

親愛なるみなさん、おはようございます。今日もツイてます。

「時代はいつも魅力的な言葉から始まる」細田高広(クリエイテ
ィブディレクター)『致知』2014年1月号連載「致知随想」
より

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皆さんがいま、当たり前のように使っている「パソコン」。正式
名称は「パーソナル・コンピューター」、つまり、個人によって
占有され、使用されるコンピューターのことです。

発明者はアメリカの科学者、アラン・ケイ。彼は、当時まだ「巨
大な機械」だったコンピューターを、子供も使いこなせるタブレ
ット端末として思い描き、「パーソナル・コンピューター」と名
付けたのでした。

そして、アランの描いた未来が現実のものとなっていることはご
承知のとおりです。

「時代はいつも魅力的な言葉から始まる」

そのように語る気鋭のクリエイティブディレクター・細田高広氏
に未来の目的地を設計し、熱狂的ストーリーを生み出す「ビジョ
ナリーワード」はいかにして生み出されるのか、伺いました。

「十年以内に人類を月に送り込む」
(ジョン・F・ケネディ)

「ポケットに入るラジオをつくれ」
(井深大)

「女の体を自由にする」
(ココ・シャネル)

いつの時代も、未来はこうした魅力的な言葉によって創造されて
きました。

私は広告会社のコピーライターとして企業ブランディングのお手
伝いをする中で、多くの企業が前年比何%アップといった「数字
の経営」に汲々とし、その数字がなんのためにあるのかという原
点が見失われている現状を痛感しています。

経営は本来、こんなものをつくりたい、こういう時代にしたい、
といった言葉から始まるものであり、「言葉の経営」こそが社員
を躍動させ、時代を開く原動力になると私は考えるのです。

私はかねて主に企業の宣伝部の方と向き合い、広告やCM制作の
お手伝いをしてきました。ところがせっかく知恵を絞っても、そ
の企業のトップが別の場所で私たちが発信したメッセージと異な
る発言をしていることがしばしばあり、自分の仕事に疑問を抱い
ていました。

転機となったのはロサンゼルスの会社への出向でした。現地で一
緒に仕事をしたアップルやペプシ、ゲーターレードといった会社
のトップの口からは、「こういうものがあったらいいよね」とい
った無邪気な夢や常識外れな発想が、ドキドキするような魅力的
な言葉となってポンポン飛び出し、それを周りが具体的な数字に
落とし込む形で経営が行われていました。

周囲との軋轢を避けるため、当たり障りのない発言しかしない多
くの日本のトップとの違いを痛感したのです。

以来私は、クライアントの意思決定に関わる経営層と直接向き合
い、マーケティング戦略や企業戦略といったより上流の部分から
ブランディングに関わることで、的確で魅力的なメッセージを発
信する努力を重ねているのです。

冒頭の「ポケットに入るラジオをつくれ」という言葉を井深大氏
が発信した当時、ラジオというのは大きな「家具」でした。

単に「小さなラジオをつくれ」という指示であったなら、従来の
ラジオを少し小さくしたものしかできなかったでしょう。「ポケ
ットに入る」という言葉によって、ラジオを外に持ち歩くという
新しい発想が共有され、形になったと思うのです。

またシャネルは、窮屈な衣服で心身ともに束縛されていた女性を
解放する、というブランドに懸ける思いを、「女の体を自由にす
る」という明快な言葉で表現することによって、新しい未来像を
提示し、社会から絶大な支持を集めたのです。

言葉には、人の意識や現実を大きく変える力があります。
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来年のキーワードも言葉で始まります。ストーリーがある躍動的
なワードを絞り出したいですね。しばらく言葉を意識します。


 

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