事があらわれる前に見抜く (150131)

親愛なるみなさん、おはようございます。今日もツイてます。

今週の倫理より
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一月のテーマ「先を見る目」は、今号が最終となります。先を見
る目、すなわち「先見」を辞書で引くと、「事があらわれる前に
見抜くこと。さきを見通すこと」とあります(『広辞苑』)。

また、中国の歴史書『後漢書(ごかんしょ)』には、「先見の明」
という言葉があります。これは「事が起こる前にそれを見抜く見
識」という意味です。見識というからには、単に先を見るだけで
はなく、すぐれた判断力、物事の本質を見抜く力が求められます。

かつてF市でカラオケボックスを開店したT氏を紹介しましょう。
当時は、カラオケボックスが世の中に登場したばかりの時代です。
今のように部屋から飲み物を注文する仕組みではなく、利用者は
自分で飲食物を持ち込んで、カラオケを楽しんでいました。

T氏がカラオケボックスを開店後、近くにあるコンビニエンスス
トアの売り上げが急上昇しました。カラオケの利用者が飲食品を
買い込むようになったからです。

T氏は、自社ビル内にコンビニを誘致することを考えました。カ
ラオケ利用者の数を考えると、十分に売り上げを上げられそうで
す。しかし、その一方でこう考えました。

〈同じ町内にあるコンビニの売り上げが減少しては申し訳ない〉
T氏はさっそく市場調査を開始しました。自社ビルとコンビニの
来客はどの地域の人が多く、どの方向から来店するのかを調査し
ました。

その結果、今すでにあるコンビニの主な客層は、自社のカラオケ
に来る人のルートからは外れていることがわかったのです。

「これなら、あのコンビニの売り上げも急に下がることはない。
カラオケができる前の業績以下にはならないはずだ」とT氏は判
断しました。そして、自社ビルにコンビニを開店させたのです。

カラオケに来る客は、ビル内のコンビニで買い物をするようにな
りました。一方、近所のコンビニも、カラオケ客の売り上げは減
ったものの、既存の客層は変わらず、以前の売り上げを保ってい
ました。結果的に、客を奪い合うことなく、二店とも業績は順調
だったのです。

地域の人にとっては、コンビニが増えたことでより便利になりま
した。

商売をする上で、ややもすると、〈わが社さえ良ければいい〉と
考えがちです。しかし、仮にこちらだけが儲けて、相手が潰れて
しまえば、共に栄えたことにはなりません。競い合うことによる
張り合いもなくなり、結局は、自分の商売自体も沈滞してしまう
ものです。

社会に貢献できることをめざし、より多くの人から喜ばれるよい
製品を作り、よい方法で売るように互いに競い合うのが共存共栄
(きょうそんきょうえい)である。社会生活はこれによって成り
立つ。もし大型店舗ができたとしても小売業者もそれで発奮して、
より独得な、よい商品を売るように工夫すれば、決して客は減ら
ない。現実にそうした商店街が、いくらでもある。大も小も共に
繁昌している。(『世紀の歩調』丸山竹秋著)

共存共栄を実践した、T氏の「先見の明」に学びたいものです。
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「先見の明」を得るには、幅広く常に情報収集というアンテナを
立てておかなくてはなりません。コンビニに入った時も、本屋に
入った時も、今何が売れて、何が話題になっているか。という情
報です。

それを意識的にやっておくと、勘が働いてきます。一見、勘とい
うのは不合理な面として捉えがちですが、「第一勘を働かせよ、
それは叡智である」とも言っています。

今日も、勘を働かせるべく、休日でしか得ることのできない情報
を収集しましょう。


 

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