どんな仕事でも心を込めることが出来る人 (160118)

親愛なるみなさん、おはようございます。今日もツイてます。

インターネットWebからの抜粋記事です。長文で失礼します。
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イギリスにある世界最大の航空業界格付け会社・スカイトラック
ス社が公開している格付けランキングで、2013年、14年の
2年連続“世界で最も清潔な空港”に選ばれた羽田空港。その栄
誉の裏に、ひとりの女性の長年の努力が存在していることをご存
じだろうか。

彼女の名は新津春子。羽田空港国際線ターミナル、第1ターミナ
ル、第2ターミナル清掃の実技指導者だ。

彼女の名前は、NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショ
ナル仕事の流儀」の弱冠30歳のディレクター・築山卓観氏の
「一目ぼれ」をきっかけに世の中に知れ渡ることになる(築山氏
は2014年・2015年と第一制作センター賞を受賞している
凄腕ディレクターでもある)。

その「一目ぼれ」は、のちに2015年の「プロフェッショナル
仕事の流儀」の中で最高視聴率をとった「心を込めて あたりま
えの日常を」という番組に結実することになったのだ。

●新津さんのこと
「誰がやったから、じゃないのよ。キレイですねってお客さまが
思ってくれる、それで十分じゃないですか。お客さまが喜んでく
れれば、それでいいんです」

密着ロケの終盤。深夜3時、誰もいない羽田空港のトイレでこの
言葉を聞いた時、思わず熱いものがこみ上げてきたのを今も鮮明
に覚えています。ビル清掃のプロ・新津春子さんが教えてくれた
仕事の流儀。私にとっても今、仕事に向き合う時の大切な指針で
す。

2014年10月。私は「プロフェッショナル仕事の流儀」とい
うドキュメンタリー番組の取材で、羽田空港にいました。企画し
ていたのは「清掃のプロ」。日本の清潔さは、まさに世界屈指、
ならばその美しさを支えている凄腕清掃員もいるはずだと考えた
のです。そして幾人もの清掃員の方を取材していく中で耳にした
のが「羽田空港に、日本一の清掃員がいる」という噂。こうして
人づてにたどり着いたのが新津春子さんでした。

「待たせたねー、場所わかりにくかった? ごめんなさいね!」

人懐っこい笑顔で迎えてくれたのは、想像よりも小柄で細身の女
性。体力勝負の清掃で技能日本一と聞き、勝手に大柄でたくまし
い女性をイメージしていた私にとって、終始ニコニコ顔で全く凄
みを見せない新津さんは、正直意外でした。

そして、その半生はもっと意外。少し片言の日本語だったのでお
話を聞くと、第2次世界大戦の時に中国に取り残された日本人を
父に持つ、中国生まれの残留日本人孤児2世だというのです。

「17歳で日本に帰ってきたんだけど、家族みんな日本語できな
いでしょ?だから仕事もなくて。でも言葉できなくても清掃はで
きるから、それから20年以上、ずっと清掃の仕事をしてるの」

さらに新津さんは続けました。「清掃の仕事は確かにきついです。
3Kって言われてる。まだ社会的地位も低いと思う。でも、だか
ら何?私は気にしてない、だって私はこの仕事が大好きだから」。

そう言ってにっこりとほほえんだその笑顔に一目ぼれし、その場
で出演をお願いしました。

こうして始まった密着取材。現場での新津さんは、とにかく生き
生きとして、清掃を心底楽しんでいる、まるで少女のようでした。
普通なら見逃しそうなわずかな汚れを数十メートル離れた所から
見つけ、「あった!」と叫ぶと、嬉嬉として落としていくのです。
そのために使う洗剤は80種類を超え、自ら清掃道具を開発して
までキレイにしようとするこだわりぶり。しかも新津さんは、た
だ目に見える汚れを落とすだけでは満足しません。たとえばトイ
レに設置してある手の乾燥機。ぱっと見てきれいになったので、
撮影クルーが「きれいになりましたね」などと言ってもどこか不
満げ。「臭いが残っているとだめだから」と、乾燥機を分解して
中を清掃し始めたのです。その徹底ぶりは、床、ガラス、鏡、便
器、あらゆるものに及び、まるで空間そのものを清掃しているか
のようでした。

どうしてそこまでするのか。新津さんは笑って答えました。

「仕事をしている以上プロですよね。プロである以上そこまでや
んないと。気持ち。気持ち。別に誰に言われてるわけでもないけ
ど。でもこうすると全体がきれいに見えるでしょ。やっぱり、全
体をきれいにすると気持ちいいじゃないですか」

そして自らの“仕事の流儀”を、こう表現しました。

「心を込(こ)める、ということです。心とは、自分の優しい気持
ちですね。清掃をするものや、それを使う人を思いやる気持ちで
す。心を込めないと本当の意味で、きれいにできないんですね。
そのものや使う人のためにどこまでできるかを、常に考えて清掃
しています。心をこめればいろんなことも思いつくし、自分の気
持ちのやすらぎができると、人にも幸せを与えられると思うのね」

衝撃を受けました。掃除は誰もが常日頃していると思いますが、
少なくとも私は水回りや汚れた所を掃除する時、面倒くさがって
しまいます。嫌な気持ちになり、汚れに見て見ぬふりをしてしま
うこともあります。汚れたものを思いやることや、優しさを持つ
なんてできないかもしれない。それを新津さんは自分のためでは
なく、自然と、そこを使う誰かのためにしている。

「人に評価されるからやってるわけではないんですよね。そこま
で私は思ってないんです。自分がどこまでやれるか、自分を清掃
の職人だと思っているんです。あくまでそれをやった上で、人が
こう感じました、喜ばれたというのが人の評価ですから。すべて
が人に褒められるということを目的にしていないんです」

そのどこまでも優しい心は、清掃の域に留まりませんでした。ロ
ビーで電車の磁気カードを拾えば、持ち主を探しに空港中を駆け
回ります。道に迷った人がいれば、率先して道案内。荷物で手が
ふさがっている人がいれば、先回りしてドアを開けて待ちます。
それがたとえ夜勤明けでふらふらであっても、絶対に疲れた顔を
見せませんでした。それどころか、もっとお客さまのためにでき
ることはないか、どこまでも奥深く自らの仕事を突き詰めようと
する姿がありました。

「空港は家と思っているんですよ。自分の家だと思っているんで、
おもてなしでないといけないんです。自分の家に、いつもきてく
ださいよって、リラックスしてくださいよって。リラックスって
いうのが、きれいでないといけないんですよ」

新津さんは、決して順風満帆な半生を送られてきたわけではあり
ません。残留日本人孤児2世というだけで中国でも日本でもいじ
めにあい、自らの居場所を見いだせずにいたそうです。さらに日
本に帰国した際は十分な蓄えもなく、一時はパンの耳を食べて過
ごした日々もあったと聞きました。

それでも、決して後ろを振り向くことはしない。誰に気づかれな
くてもいい。誰に認められなくてもいい。ただ、この場を使う人
がキレイだって喜んでくれるだけで救われる。新津さんは、いま
は十分幸せな人生を送っている、と言っていました。

そして朝6時、夜勤を終えへとへとの姿でゴミ拾いを続けた新津
さん。

「今日も、お客さまにとって幸せな1日になるといいね」

私は、胸が一杯になりました。

「プロフェッショナル仕事の流儀」はこれまで、さまざまな分野
で活躍中のまさに一流のプロの方にご出演頂いてきました。一流
と呼ばれる人の多くはすでにメディアに注目され、社会的に高い
評価を受けておられる方も少なくありません。でも今回改めて感
じたのは、プロ中のプロは地位や名誉とは別の所にもいるという
こと。気づかないだけで実はもっと身近にいらっしゃるのかもし
れません。そしてそういう方々が、人知れず誰かのために全力を
尽くしている姿にこそ、私をはじめ、多くの人が心動かされるの
ではないでしょうか。新津さんに密着した1カ月、私も取材者と
しての姿勢を見つめ直し、まるで心が洗われていくような、充実
した時間を過ごさせて頂きました。

ロケの最終日。別れ際に、ひとつの質問をしました。

「あなたにとって、プロフェッショナルとはどんな人だと思いま
すか?」

返ってきたのは、懸命に自らの仕事に向き合っているすべての人
の背中を押す言葉。仕事に悩んだとき、困ったとき、つまずいた
とき、いつも私を支えてくれます。

「目標を持って、日々努力し、どんな仕事でも心を込めることが
できる人が、プロフェッショナルだと思います」

そんな新津さんは、子どもが大好きだという。理由を尋ねると、
こんな答えが返ってきた。

「大人はずるい方に考えたり、ラクをしようとするでしょ。でも、
子どもはやりたいことをただ素直にやっているだけ。自分が立ち
止まっているな、ラクをしようとしているなと思うときは、必ず
童心に返ります。私のお手本は子どもたちなんです」

番組がきっかけになり、新津さんはセミナーや講演会にも呼ばれ
るようになり、大好きな子どもたちに清掃の仕事を教える機会も
増えてきた。先ごろ初の書籍も出版した(『世界一清潔な空港の
清掃人』新津春子著)。
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みなさんはプロフェッショナルとは?との問いに何と答えるでし
ょうか。

新津さんは「どんな仕事でも心を込めることが出来る人」と言っ
ています。

今日も、みなさんなりの心を込めた仕事に取り組んでいきましょ
う。


 

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